食事のバランスを取るための指針として(社)日本栄養士会が提案したもの。
食品を主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の5つに分類。
サービング(SV)という単位を設定し、消費エネルギーごとに1日に摂取すべきSV数を与えているのが特徴。
● 推定エネルギー必要量
生活に必要なエネルギーは身体活動レベル別に3段階に分けられている。
・低い(Ⅰ)・・・生活は大部分が座位で、静的な活動が中心
・普通(Ⅱ)・・・座位中心の仕事で、職場内での移動、立位での作業や接客、
通勤、買い物、家事、軽いスポーツなどのいずれかを含む場合
・強い(Ⅲ)・・・移動や立位の多い仕事、活発な運動習慣を持つ場合。
● 基礎代謝 Basal
身体的、精神的に安静な状態で消費される最少のエネルギー代謝量。
生きていくために最低限のエネルギー量。基礎代謝の低い人は太りやすい。
● 食品中の機能性因子
食品中にはさまざまな体調調節因子が存在し、健康維持に役立っている。
しかし、機能性の高いものは過剰摂取による害を与えやすいので、食品成分の機能性については十分な理解が必要である。
● 食品中の危険物質
食品中には種々の危険物質が存在することがある。
毒性物質では、毒キノコの毒性物質、フグのテトラドトキシンなどがある。
ウィルス、細菌、カビ、寄生虫の汚染も問題。細菌類やカビが増殖すると、食品の品質が低下するだけでなく、食中毒が発生する。
農産物の栽培には農薬がしばしば用いられるが、多くの農薬は生体にとって危険であり、残留農薬は健康の悪化をもたらす。
また、魚の養殖や家畜の飼育において、疾病予防に抗生物質が用いられているが、動物性食品における抗生物質の残留も健康に悪影響をもたらす。
食本の品質保全を目的として使用されている食品添加物も健康を損なう原因になることがある。
環境中にはさまざまな化学物質が存在し、呼吸により体内に取り込まれるものや食事とともに経口的に取り込まれるものがある。
これらの物質を過剰に摂取すると健康を損なうので、注意が必要である。
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