母とミシン

母ミヨキは昔洋裁の先生をしていたそうで、
洋裁習い始めの戦後から長年使っていたミシン。

自分で縫ったウエディングドレスは
いつの間にやらカーテンになっていた。
と言うか、このカーテン綺麗やね♪と
、母に言ってわかったんだけどさ(笑

私が小学生の頃の服や帽子は全て母の仕立て。
小学校の入学式は、桃色と白の千鳥格子の
ジャケットとスカートだった。
母のセンスはバツグンで、私に良く似合っていた。

白いフリルのついた水色のワンピースも、
白地に明るいワイン色の水玉にバイアステープで
縁取りしたワンピースも、オーバーもコートも
全部母の手作り〜という小学生時代。

しかし私が中学生になって
しばらくした頃に突然洋裁をしなくなった。

母にその事をたずねると、
これからは既製服の時代だと言った。
そしてミシンは使わなくなった。

実家でホコリを被っていたミシンを
今日我が家に運んでもらった。
久しぶりに母がミシンを踏んでいる姿が蘇る。

メンテナンスして動くようにしたい。
そして母の服を縫ってあげたい。

母娘を繋ぐミシンは宝物。
久しぶりに服を縫いたい!
という気持ちがムクムク湧いてきた。

平川 ひとみ
Author: 平川 ひとみ

・カバノアナタケ茶加工販売 三代喜株式会社 代表 ・薬膳アドバイザー(中医薬膳診断師) カバノアナタケに出会い、それまでの咳地獄だった人生がバラ色の人生へと一転!自分自身が安心して飲めるカバノアナタケ茶が欲しいという一心で会社を設立してしまった行動人。『健康でいられる幸せをもっと多くの方に知ってほしい』との願いから、カバノアナタケ茶の販売だけでなくカバノアナタケ茶のレシピを使ったイベントを主催する...